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ひと科チンパンジー
チンパンジー(Pan troglodytes)は私たちヒトに最も近縁な生き物です。
チンパンジーとヒトは650万年前に共通の祖先からわかれ、 DNAの全ゲノムの塩基配列の98.7%が同じです。
チンパンジーの社会
チンパンジーの群れは、複数のオトナオス(13〜15歳以上)と複数のオトナメス(12〜14歳以上)、ワカモノ、コドモ(5〜8歳)、アカンボウ(0〜4歳)を含む20〜100人で構成されています。その集団は1〜数人の小集団が合流したり分裂したりする離合集散をくり返し、ときには大きな集団になることがあります。集団構成の規則制はなく、いつも一緒に行動するのは母親とアカンボウ、コドモだけです。
メスは9〜11歳になると生まれた群れを出て、別の群れに移籍します。
オスはオトナになっても生まれた群れにとどまり、父系社会を形成します。
オトナのオスたちは群れの行動域の周辺をパトロールし群れの安全を守ります。
群れ同士は非常に仲が悪く、群れ同士が出会うとときには殺し合いになることもあります。
CSUでの社会生活
CSUでは2009年1月現在、71チンプが生活しています。その内訳は9歳から38歳までのオス38、メス33です。目の見えないカナコを除いて、3〜9チンプのグループで生活しています。今後の複雄複雌群の形成と離合集散できるような環境づくりを目指して、メンバーチェンジをおこなっており不規則なメンバー構成になっています。
チンパンジーの寿命
40〜50年生きるといわれています。
飼育下の記録は、日本の動物園では王子動物園の57歳のジョニー(2007年現在)が健在です。コンゴ共和国のJGI施設にいたグレゴアールは66歳まで生きました。
チンパンジーの食事
野生のチンパンジーは果実、葉、植物の髄や樹液、小型の哺乳類、鳥類、昆虫などを食べます(写真はウガンダ、カリンズ森林のチンパンジーがイチジクの実を食べている)。
CSUでの食事
時間をかけて採食できるように、さまざまなフィーダーを設置しています。詳しくはエンリッチメントのページをご覧ください。
1日の食事量は野菜や果物、木の葉、種子、固型飼料など、大人で約2500kcalを基準にしています。
チンパンジーの母と子ども
子どもは4歳になるまでは母親に世話され、夜も同じベッドで寝ます。
母親の道具の使い方を間近で観察し、母親の道具に手を触れてみたり、その道具で遊んだりすることで次第に道具の使い方を学んでいきます(写真はギニア、ボッソウのチンパンジーが石でヤシの実を割っている)。
また、弟や妹が生まれると熱心に面倒を見て、子育ての仕方を学びます。
出産後に発情周期を取り戻した母親の交尾を子どもが邪魔したりすることがありますが、 幼い子どもにはオスも寛容です。
子どもはこのようにして母親のすぐそばでさまざまなことを学びます。
子ども同士で遊んでいるとき、遊びが過ぎて喧嘩になってしまうと、それぞれの子どもの母親同士の喧嘩に発展することもあります。
CSUでの母と子ども
CSUでは繁殖をおこなっていないため、現在幼い子どもはいませんが、大人になった息子と母親が一緒に生活しています。息子たち(コテツ19歳、コナン11歳)は母親(コナツ)よりもかなり大きな体をして力も相当強いですが、母親にはかないません。息子たちは母親の様子を伺いながら生活しています。また、別の母親(ノゾミ)と息子(ホープ)では、両者の依存度が高く、お互いに姿が見えないと不安な様子です。
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